日本ユニシスの風土改革が表彰受賞!――「女性が輝く先進企業表彰2019」

一時的な女性活用ではない誰もが活躍し続けられる環境づくりが評価

日本ユニシスは2019年12月、内閣府男女共同参画局による「令和元年度 女性が輝く先進企業表彰」において「内閣府特命担当大臣(男女共同参画)表彰」を受賞しました。今回は、ダイバーシティ施策の一環として女性社員活躍を推進してきた点が評価されましたが、日本ユニシスグループは以前から「社員全員が輝き続けられる企業」を目指し、風土改革のための各種施策に取り組んできました。その取り組みの旗振り役を務めた組織開発部部長の藤曲(ふじかね)亜樹子と、組織開発部ダイバーシティ推進室室長兼CEOアシスタントの宮森未来に、受賞の喜びとともに受賞内容について話を聞きました。

受賞の肝は「風土改革」

「令和元年度 女性が輝く先進企業表彰」表彰式の集合写真

――このたびは「女性が輝く先進企業表彰」における「内閣府特命担当大臣(男女共同参画)表彰」の受賞、おめでとうございます。今のお気持ちをお聞かせください。

日本ユニシス株式会社
組織開発部 部長
藤曲亜樹子

藤曲:私たちは2016年から本格的に女性活躍促進の取り組みを始め、以来本表彰には毎年チャレンジしてきたのですが、今回ようやく賞をいただけることとなり大変光栄に思います。

宮森:4年目にしてようやくですね。私も純粋にうれしいです。

――どのような点が評価されたとお考えですか。

藤曲:女性活躍というと、役員の女性割合を増やしたり、女性社員を積極的にメディアに出したり、そういった取り組みに目が行きがちですが、私たちは風土改革全体の中で女性活躍を推進してきました。それが評価のポイントになったのではと思います。

――女性活躍だけでなく、企業の風土全体を改革するという広い視野での取り組みが評価されたわけですね。なぜ風土改革に着手することになったのでしょうか。

藤曲:私たち日本ユニシスグループは、お客さまやパートナーと業界を越えて連携し社会課題解決を目指すというビジネスエコシステムを推進しています。今のように複雑な時代の社会課題を解決する企業になるためには、これまでのように「言われたことを愚直に実現する」だけでは足りないということに気が付きました。問題の本質を積極的に考えたり、新しい発想を提案したり、これまでと違ったやり方が必要です。そのためには、組織の在り方や風土が変わっていかないといけません。そこで風土改革に取り組むことになりました。

――以前の組織風土にはどのような課題があったのでしょうか。

藤曲:長年ミッションクリティカルな基幹システムの提供を手がけてきたため、失敗は絶対に許されないという状況の下、仕事では重箱の隅をつつくような細かいところまでレビューを重ねていく文化でした。

でも、新しい社会課題を解決するには、間違いや過ちを見つけるだけでなく、多様な価値観や意見、アイデアが大切になります。そのためには多くの意見を聞き、発言できる場にしていく必要がありました。制度や仕組みを整えるだけでは、組織の風土は変わりません。社員みんなが制度を変えるようにしないといけないと思ったのです。

女性活躍という観点で言えば、最初は「結婚・出産しても働き続けられる環境整備」がスタートでした。そこから今は「時間や場所に制約があっても活躍できる」という風土醸成へとシフトしてきたと思います。

継続して活躍できる環境が大事

――今回の評価ポイントになったと思われる施策について教えてください。

藤曲:管理職の意識改革、在宅勤務・テレワーク/サテライトオフィスの導入、産休・育休者向けのワークショップなど、ライフイベントと仕事の両立を支援する柔軟な仕組みを構築してきたことに加え、女性の人財パイプライン構築に向けた階層別プログラムなど、全体的な取り組みが評価されたと思います。

長時間残業が常態化していた以前のIT業界では、育児と仕事の両立が難しいという課題がありました。また、そのような状況の中で女性管理職の一時的な数合わせでは継続性がない。そこで私たちは、組織全体で「誰もが継続して活躍し続けられる」ことを重視する働き方改革、人財パイプラインの構築に注力したのです。

日本ユニシス株式会社
組織開発部ダイバーシティ推進室
室長兼CEOアシスタント
宮森未来

宮森:最終的には、意思決定層から現場まで、すべてのレイヤーで男女比が同じくらいになることを目指して、女性のエンパワーメントにつながる、女性社員、産休・育休者、マネジメントといった対象別、さらにその中で階層別・テーマ別に分けた研修やワークショップを行っています。「時短勤務だから」「女性だから」という思い込み、いわゆる無意識のバイアス(アンコンシャスバイアス)に気付いてもらうところから始めて、「ダイバーシティマネジメントを実践するにはどうすればいいか」を議論する場をつくっています。

――社員の皆さんの反応はいかがですか。

宮森:対象者別のもので特に評価が高いのが産休・育休者向けのワークショップです。もともと女性社員のみを対象にしていましたが、2年前から夫婦での参加を可能にして、講師の方や先輩社員の話をもとに、夫婦で育児や家事、仕事をどう分担して取り組んでいくべきか、どういうキャリアを設計するかを考えてもらうもので、男性社員からも「受けておいてよかった」との声をいただきました。

ほかにも、育児と仕事を両立しながらのキャリア構築支援を目的として、休職前と復職後に、ご本人とその上長、それに私たちダイバーシティ推進室メンバーでの3者面談を行い、成長をサポートしています。

――テレワークやサテライトオフィスの導入状況についてはいかがでしょうか。

藤曲:2008年から在宅勤務制度をスタートし、2017年には全社員が使えるテレワーク制度を導入しました。そして本社内のフリーアドレス化を進める中でサテライトオフィスを新宿と大手町に設置しています。場所の制約なく働けるという意識が広がってきたと思います。

目標達成後が真のスタート

――定量的な成果はいかがですか。

藤曲:2020年までに女性管理職比率を10%に、そして新卒の女性採用比率40%以上という目標を掲げました。新卒の採用比率はこの3年、40%超を継続しており、女性管理職の方は、2019年4月の時点で7.4%でした。前年が6.5%なので、徐々に向上しています。

ただ、数字を掲げるとそれだけが目的になりがちなので、やはり私は風土を変えることと両輪で回していくことが本当の改革につながるのだと思います。

宮森:私も、数字は目標の進捗度を見るためのもので、管理職比率10%はベースライン、そこを達成してからが本当のスタートだと考えています。マイノリティの中のマジョリティである女性の活躍推進は、その他様々な多様性を生かすための最初の一歩だと考えています。女性だけでなく、性別・国籍・障がいの有無、ライフスタイル、価値観などさまざまな多様性を持つ誰もが活躍し続けられることが本当の目的なので、そこに向けてさらに飛躍したいですね。

――今後の目標を教えてください。

藤曲:女性だけではなく、若い方も含めて新しいビジネスを創出したり、自由にアイデアを出したりするカルチャーが生まれてきたと感じます。例えば、当社が協賛した映画『スタートアップ・ガールズ』(関連記事)では、女性社員がリーダーになって、ロケーション提供やエキストラ出演など全社を挙げた制作協力を指揮しました。こうした新しい場面で社員が活躍する事例が少しずつ増えてきました。多様な意見や価値観を持って社員みんなが活躍できるように、まずは「自分自身が多様性を持つ」ということを支援し続け、新しい日本ユニシスグループのカルチャーをつくっていきたいと考えています。

宮森:多様性のメリットを社員全員が実感することで、何かを考えるときにも、自然と多様な見方、意見を求められるようになることが理想ですね。そこを目指して頑張りたいと思います。

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