盛り上がりを見せたCEATECで「IoTビジネスプラットフォーム」をアピール

「CEATEC JAPAN 2017」日本ユニシス展示リポート

2017年10月3日から6日までの4日間、千葉・幕張メッセで「CEATEC JAPAN 2017」が開催された。IoT関連をはじめ、センサーでデータを収集してリアルな世界で活用するサイバーフィジカルシステム(CPS)関連の出展社が結集した今回のCEATECで、日本ユニシスも先進のソリューション群を披露した。

プライバシーを保護しながら人の動きを把握するJINRYU

展示ブースで紹介したソリューションの中でひときわ注目を集めたのが、人流解析サービス「JINRYU」だ。JINRYUは、カメラに併設した小型コンピュータによって、撮影した映像の人物や顔、年齢、性別を認識してID化し、日本ユニシスが提供する「IoTビジネスプラットフォーム」上で動きを可視化するサービス。当日は、展示ブース内の様子をカメラで撮影し、人物の位置を平面図にマッピングして動線とヒートマップを表示するデモを披露した。

ブース内の人物の位置、動線などがリアルタイムに可視化
JINRYUにより展示ブース内の人物の位置、動線などがリアルタイムに可視化される様子が披露された。
日本ユニシス 全社プロジェクト推進部 IoTビジネス開発室  プラットフォームビジネスグループ 下拂直樹

日本ユニシス
全社プロジェクト推進部
IoTビジネス開発室
プラットフォームビジネスグループ
下拂直樹

JINRYUの特長は、撮影した映像を端末側で処理するエッジ処理を取り入れていること。「データ量が少なくLTEなどでデータを送信できるため、どんな場所でも手軽に導入することができます。また、個人が特定できない形でデータを送信し、撮影した映像はその場で廃棄されるので、撮影対象のプライバシーも守ることができます」と、日本ユニシス 全社プロジェクト推進部 IoTビジネス開発室 プラットフォームビジネスグループ 下拂直樹は説明する。

このJINRYUを導入したのが、「データ・ドリブン・シティ」という理念の下で地域データの有効活用に取り組む岡山県倉敷市である。JINRYUは2017年4月から同市の美観地区に導入され、「地域に生きるデータ」を収集・蓄積するためのプラットフォームとして活用されている。「今後はカメラの増設やセンサーなどの設置を含め、より詳細なデータ収集と分析によるデータ活用の検討を進めています」(下拂)

また、JINRYUは、倉敷市のような地域活性化の基盤となるデータ収集だけでなく、博物館や美術館で観覧者の動きから展示の最適化を図ったり、倉庫や工場の内部での作業員の動きを把握して効率化したり、小売店内の顧客の動線を分析して商品の配置を改善するなど、様々な場面での活用が期待できるという。

脚光浴びたサービスロボット

サービスロボット

自律移動型案内ロボット
「Libra」

展示ブース内には自律移動型案内ロボット「Libra(リブラ)」も展示され、来訪者から数多くのご質問が寄せられた。Libraは、地方独立行政法人東京都立産業技術研究センターが試作開発中のロボットで、このロボットの要素技術を基に新たな案内ロボットの開発を目的とする平成28年度ロボット産業活性化事業「公募型共同研究開発事業」に、日本ユニシス、08ワークス、パルコの3社共同で採択されている。なお、2017年10月18日からは、この「公募型共同研究開発事業」で新規開発した「Siriusbot(シリウスボット)」が、池袋PARCOで、来店客向けの店舗案内と従業員向けの在庫確認業務を行う実証実験を開始している(関連ニュースリリース)。

Siriusbotは、多くの人が行き交う商業施設内でも安全に走れるように、搭載センサー類・制御ソフトウェア・筐体など全体を大きく見直すことで、店舗を訪れるお客様に対して、テナントや各種サービスの案内・閉店後の従業員の棚卸し作業を支援する複数の機能を実現した。日本ユニシスのインダストリサービス第一事業部 事業開発部 ロボティクス推進グループ担当マネージャーの日南進は、「案内は画面で表示するだけでなく、お客様を誘導してその場所に連れて行くことにも対応しています。また、夜間の棚卸し作業では商品のRFIDタグを読み取って商品の在庫数を把握する1台2役を実現しています」と説明する。

Libraのデモ映像
展示ブースで上映されたLibraのデモ映像

日本ユニシスはSiriusbotをインテグレーションしたノウハウを生かし、様々な業種のニーズに応じた機能のカスタマイズができるロボットの活用により、ユーザーの課題解決に取り組む構えだ。

IoTのこれからの姿を示す具体的なソリューションを提示

展示ブース内ではもう1つ、追従運搬ロボット「THOUZER(サウザー)」も注目を集めた。倉庫や作業場などでの荷物運搬を支援するロボットとしてDoog社が開発したもので、台車から発せられたレーザー波で歩く人の動きを捕捉すると、障害物を避けながら自動追尾する機能を備える。

運搬ロボット「THOUZER」
人が歩く後を自動的に追いかける運搬ロボット「THOUZER」

ほかにも、IoTビジネスプラットフォームを利用して遠隔地にある大量のIoTデバイスの運用管理負荷を軽減、運用コストを抑制する「IoTビジネスプラットフォーム IoTデバイス管理」や、GPSやジャイロ、加速度といった方法でフォークリフトの位置を測定し、BEACON(ビーコン)やカメラで位置を補正することで効率性と安全性の向上を実現する「フォークリフト位置活用サービスモデル」などの紹介を行い、これからのIoT活用の具体的な方向性を提示した。